2019
10.31
10.31
『魔女入門』石田紀佳(すばる舎2016)には
「暮らしを楽しくする七十二候の手仕事」という副題が付いています。
本の見返しには、こんなメッセージが。
「少し手間のかかることが
自分にゆとりを与えてくれる。」
香りのよいヨモギを摘みにいく。
さまざまな菜の花を食べてみる。
散歩がてらにできること。
身につけるものに落ち葉の色を移す。
酒粕でふくらむ旬の黒パン。
などなど、魔女のセンシティブな手仕事や感性が
季節ごとに、たくさん詰まっています。
石田さんの本を初めて知ったのは数年前。
雑貨系のイベントで手にしたのでした。
その時は、石田さんが自分を魔女と
例えていることは知らなくて、
本書を知ってから、「そうなんだ」と
うれしくなったことでした。
世界には、たくさん魔女が暮らしています。
ハロウィーンの10月は、
そんな魔女たちの影が、ちょっぴり濃くなって
月を眺めるまなざしが、いっそう深くなることでしょう。
魔女であるということは、
自分自身に正直である、ということ。
魔法が使えるからではなくて、
魔法を使っているかのように
感性豊かな暮らしをしようとしながら
生きること、なのだと思うのです。