1995
10.31

フィンガーフード [ 死人の指墓石ビスケット骨サンドウィッチ ]
フルーツ・飲み物 [ 蜘蛛サラダ目玉フルーツ吸血鬼の… e.t.c.]
デコレーション [ 血まみれの手… ]

紹介したこれらのメニューは【 MARY’S HAUNTED HOUSE 】を参考にさせていただきました。
(現在は、移転または閉鎖されています。)

1995
10.31

魔女の食卓

1995年10月31日。
アメリカから帰ったばかりのナルシア宅で、ナルシア主催のHalloween Partyが開かれた。思えばこの集まりが、その後のお天気猫や結成への第一歩だったかもしれない。こんなことをし始めるとは思いもよらず、のんきに盛り上がっていたのだった。
人生どこに曲がり角があるかわかったもんじゃない。このPartyでは、特にナルシアの盛り上がりが尋常でなく、(お話できないのが残念)彼女の知らざれる一面を見(まあ、そんな人だろうと薄々は知っていたが)、やはり、みんな大いに盛り上がったのだった。

この日のレシピは、近々ナルシアによって、復元されるでしょう。無邪気に楽しかった一夜でした。

ナルシア、Come Back!

→ 魔女の食卓1995 (おいしいアメリカ南部料理のレシピをどうぞ。)

1994
10.31

【ハロウィーン・デコレーション】
 ハロウィーンが近付くと普段は清潔で静かな町に、わらわらと物の怪たちが湧いてきます。

 トイザラスのようなおもちゃ屋には、フロアいっぱいのディズニーキャラクターや忍者やおばけの仮装衣装。クラフト用品店には小さなしゃれこうべやコウモリのオーナメント、オレンジと黒のリボン、魔女のとんがり帽子。
グロッサリーストアは入り口に巨大なかぼちゃをごろごろ転がし、一歩入ると大袋入りのキャンデーが山積みです。ケーキ売り場にはチョコレートで蜘蛛の巣を描いて砂糖の蜘蛛をのっけた無気味なケーキが。
 住宅地も負けてはいません。美しい芝生の続く高級住宅地には目口のついた橙色の大きなかぼちゃのようなものがごろごろ。実は庭樹の落ち葉を詰め込んだ、ゴミ出し袋ハロウィーンバージョンなのです。ゴミ収集車がゆっくり走りながらひょいひょいと、おばけかぼちゃ袋を庭先から拾い集めてゆきます。
 ドライブ途中にインディアナの郊外で、おうちまるごと蜘蛛の巣でぐるぐるまきにしている一軒家も見ました。ポーチも階段も真っ白な糸に包まれて、廃屋というよりはモスラに襲われたような姿。それも何軒も。インディアナでははやってるんですかね。  

 さて、数あるハロウィーンデコレーションの中でもやっぱり大王はカボチャ提灯、Jack-o’-Lanternです。 あの三角の目鼻、歯をむき出してわらう口、中で点る蝋燭の炎が橙色の顔を透かし、ゆらゆら影を投げ掛ける、怪しくも愉快なおばけのかぼちゃ。 このジャック・オ・ランタンがポーチに灯っているおうちは、ドアをノックするとキャンデーをくれるお約束です。

 十月末のある日突然、道路わきの空き地が一面オレンジ色のカボチャ畑になります。近郊の農家から、形のよい大きなカボチャを運んで来て、並べて売っているのです。直径五十センチ程。どちらかといえば縦長が多くて、面長のランタンができあがります。

 さあ、気に入ったカボチャを担いで帰って、おうちでカボチャ提灯を作りましょう。

■ Jack-o’-Lantern (カボチャ提灯)の作り方
(1) かぼちゃを買ってくる。

(2) かぼちゃをくり抜く。
  ヘタの部分をふたにするので、上から数センチを水平に切り取り、
  中味をほじくり出す。水っぽいので人間は食べない。
  くり抜く道具や切り取る道具は“Pumpkin Curving”用として
  セットでも売っている。

(3) 下絵を描いて目鼻を抜く。
  トレースしてなぞって切り抜ける「ハロウィーン顔」の型紙を売っている。
  いろんな表情の顔の型紙がある。
  猫目ヒゲ付きトラ縞の猫提灯はCat-o’-Lantern!

(4) 保存する。
  湿気の多いと言われるアラバマといえど大陸なので、
  日本よりはるかに乾燥しているし、十月でも暑い日もまだまだあるので、
  ほっとくと当日までにちぢんでしまう。

  ※ 知り合いのお嬢ちゃんはあんな巨大なものを冷蔵庫に入れていた。
    ポーチの隅でお風呂に浸けて置いてあったりもする。ふたも一緒に保存。

(5) ろうそくを灯す。

  完成! 

■ 日本のおばけかぼちゃ
 わたしが日本でJack-o’-Lantern用のかぼちゃを初めて見たのは、まだ巷でハロウィーンがあまり知られていないころ。以前住んでいた近所のナショナルスーパーマーケットの横を通ると、駐車場のワゴンの上に異様に巨大な物体がごろごろと。なんだかわからないものの、しばらく笑ってしまいました。数日後ベーカリーに入ろうとしたら、鋪道に可愛い猫の衣装をつけた二人の西洋少女が座ってパイをかじっている。ああ、これがハロウィーンかあ、と思いました。大使館の多い地区だったのです。

 今住んでいるいなか町は、九月にジャンボかぼちゃコンテストをしています。グランプリは市役所などに展示されていますが、一メートル以上はあります、提灯にするには大きすぎる。

 ちょうどのサイズのかぼちゃがあってもそれを目印にトリック・オア・トリートに訪れる子供達もいないのですから、小さいのでいいんですが、 さて。

食用かぼちゃはおいしけれど堅すぎて、加工もできないし光も透かしません。オレンジはどうでしょう。皮が果肉の色を遮って、ちょっと違う。

 そして私はついに、小さくて加工しやすくて、この時季にあって、透き通る暗いオレンジ色が炎のゆらめきを映し出す、ぴったりの素材をみつけて手に載る程の可 愛らしいランタンを作ることができたのですが、 …あんまり正体を言いたくないなあ、でも、マーズが気に入ってるようだから、…

がっくりしないでくださいね、 あの赤味の強いオレンジ色は、どうみても「柿色」です。

ですから、そう。柿を使ったんです。アメリカに柿?ありませんよ。とっても神秘的なキャンドルスタンドになるんです、だまってれば。

■ Kaki-o’-lanternの作り方
(1) 大振りで座りの良い柿を選ぶ。
  固からず軟らかからず、適度な熟れぐあいのものを。

(2) 柿をくり抜く。
  ヘタの部分を取り除くように上部を水平に切り取り、中味をほじくり出す。
フルーツカップを作る要領。実はもちろん食べる。

(3) 下絵を描いて目鼻を抜く。
  水性サインペンで下絵を描くと何度も描き直しができるし、抜いた後
  ふきとれば消えるけれど、こすると手や服が真っ黒になるので御注意。
  目鼻を抜くときは小さな果物ナイフ等を垂直に刺す。

(4) 短く切って少し芯を出したロウソクの下に、短く切ったつまようじを挿し、
くりぬいた柿の底に立てる。

カーテン等燃え易いものから離れた所に置いて、
キャンドルの明かりで魔女達のパ ーティーをはじめましょう。

(By Narcia)

1994
10.31

【ハロウィーンの怪人 】

 10月に入ると、週末の夕方、車で信号待ちをしている横に
魔女や狼男がシートベルトをして並ぶ。
中学生以上はTrick or Treatでキャンディをもらいに近所を訪れるかわりに、
仮装パーティーをやる。
それぞれ趣向をこらした扮装をして友人宅に集まり、
おおいに盛り上って外に繰り出すのだ。
夜9時のローカルニュースでは、
「No Power Rangers behind bars yet.
(今年はまだ一人のパワーレンジャーも留置場に入っておりません)」
すると去年は…?
 日本生まれの特撮ヒーローがお化けカボチャ提灯にまわしげりを食わせて、
はしゃぎ回る無礼講の夜になる。
礼儀正しい南部の人々は、
ふだんは「お酒を飲んで外で騒ぐ」事なんて絶対にないのだ。
しかしばかなことをするのは血気盛んなティーンエージャーばかりではない。

■ 不運な中国娘の話
 彼女は中国本土からはるばるアメリカに到着し、
大学内の留学生ホールに泊まることになった。
その疲労と不安と時差で朦朧とした彼女が
レンガ造りの瀟洒な建物の白いバルコニーから深夜見たものは。
歌い踊りバーベキューをし酒を飲む悪魔や骸骨らの百鬼夜行。
とーぜん不運な中国娘はハロウィンなどというお祭りを知らない。
「とんでもないところに来た」と思ったそうだ。

■ “The Night of The Phantoms”
 アラバマ・シアターはダウンタウンのまんなか、
今はちょっと治安の悪い所にある由緒正しき劇場である。
内装は華やかなアール・ヌーボー調で風格がある。
外にはホームレスが多いけど。
昼間バンドを入れて結婚式の披露宴に使ってたそのシアターで、
夜、ハロウィン特集の無声映画“The Phantom of The Opera”をやるというので行って来た。
(イベントのある時は人が多いのであまり危なくない)
 風のある10月の夜、パーキングロットから魑魅魍魎とともに歩く。
街角ごとにフード付きガウンをまとった死神ふう墓掘り人がいる。
劇場のスタッフらしい。
夜会服を着てファントムの仮面をつけてる人も多い。
私は別に仮装してないが、
オリエンタルはめずらしいので人が見ていく(黒衣・黒髪で魔女の仮装と思ってるかも)。
 ロビーの外では狼男とフランケンシュタインのモンスターが
肩を抱いて旧交をあたため合っている。
入り口ではガイコツが切符をもぎってくれる。
ロビーで人を待ってるcave man(原始人)のおじさんは、
よくできたフェイクファーの衣装(自作?)、裸足でひげも自前。
私の選んだトータルコーディネート賞。
アクセサリー賞は、カラカラとひきずるガイコツを連れて空席を探す死神。
 舞台で簡単な解説のあった後、照明が消える。
闇の中、蝋燭の灯った燭台をかかげ、街角に立っていた黒衣の墓掘り人達が、
ロビーに置いてあった花に飾られたかんおけをかついで黙々と入場。
舞台上に残されたかんおけから出て来たのは金髪の若いパイプオルガン奏者だった。
せり上がって来るオルガンのコンソール。
実はパイプオルガンはアラバマ・シアターの名物で
、彼は最初から最後まで全部パイプオルガンで無声映画に音楽と効果音をつけたのだった。
さて、映画が終るとオルガン奏者を本物の二頭立て馬車が舞台の上に迎えに来た。
御者は“赤き死”の衣装のファントム。
 ちなみに、ふだんのアラバマ・シアターは古い名画や
“白雪姫”“ジュラシック・パーク”なども上映したりする。
休み時間におじさんがオルガンを演奏して
みんなで“おおスザンナ” なんかの大合唱をするのが名物らしい。
その神々しいパイプオルガンの響きと、
その荘重な内装に似合わず市民の楽しみの場となっている。

(By Narcia / ’94 アラバマにて)