11月
28
奇妙な夏、と8月に書いたけれど
赤い実を鈴なりにつけていた珊瑚樹は、
やはり伐採されてしまった。
避難路を造るために。
切り株すらも残さずに。
つまりは、私たちのために。
それは10月の22日で、
私はそのころ揺れに揺れる瀬戸内海の船上におり、
親しい人が大きな手術を受けていた。
そのために、珊瑚樹の最後の日を
記憶がつづくかぎり、覚えているだろう。
いまは境内に残る彼女の仲間が、
彼女がしていたように、ほかの生命を養っている。
Archive for 11月, 2014
奇妙な夏、と8月に書いたけれど
赤い実を鈴なりにつけていた珊瑚樹は、
やはり伐採されてしまった。
避難路を造るために。
切り株すらも残さずに。
つまりは、私たちのために。
それは10月の22日で、
私はそのころ揺れに揺れる瀬戸内海の船上におり、
親しい人が大きな手術を受けていた。
そのために、珊瑚樹の最後の日を
記憶がつづくかぎり、覚えているだろう。
いまは境内に残る彼女の仲間が、
彼女がしていたように、ほかの生命を養っている。