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11月
19

先月のこと、ミツバチの巣を駆除するために、使っている2室の押し入れを
上段だけ空にした。
基本的に、出てきた物は、なくても一生困らない物ばかり。
それでも、今まで捨てられずに押し入れへ貯め込み、
やがて忘れていた物たち。
古い物をかなり整理したが、なかでも大学時代の課題やら何やらと
長い時間を経て対面したことは自虐的な滑稽さを感じた。
作品が残る授業なんていうものも苦しいが、
あらためて眺めて、才能がないことよと納得するのも苦しい。
それとともに、指導の大切さも思った。
自由な空気が支配する学校ではあったが、基本的な技術とか
構成の仕方とか、もう少し難易度の高い技術とか、
あのころ教えてもらうべきことは、まだまだあったと思う。
ただまあ、書いた物に関しては、今読んでもそれほどには
ひどくない。若いし青いし、ここぞというところが弱いけれど、
それでも、どっちかと言えば、進む方向はこっちだよね、と
思わされて、納得してしまう。
それに関しては、学校では専門家がおらず指導されてないので、
ここを指導されていれば、完成度がぜんぜん違うのに、とも。
押し入れとの格闘は、まだ続く。
下の段の奥には、大学へ入る前の準備段階も残っている。
でも、あれは指導のもとに描いたものだから、
進歩の跡が見えるのだ。だから残しておくかもしれない。