Home » 生きとし生けるもの » 巡り来る、逝く
3月
14

2月最後の日に、ルーを看取った。
安らかな顔が救いとなった。
15年と半分、一緒にいた。
あの、忘れられない9月1日に託された子犬。
2年ほど前から、坂道を転がり落ちるような老いにとまどっていたのは、
誰よりもルーだったのだろう。
老いるのは自然なことなのだが、
後半生はアビィとの関係で苦労をかけた。
このごろアビィが門のところで落ち着かなげに
クンクン鼻を鳴らすのは、そのへんを走り回る白い幻を
見ているのかもしれない。
最晩年は雨が降り始めると洗濯物のように濡れてしまって、
私までも雨が仇(かたき)になっていたが、
久しぶりの雨にも穏やかな気持ちでいられる。
ルーが明け方に逝き、雲ひとつない穏やかな朝がきて
伯母の四十九日が無事に終わった。
今日、お宮の山桜に一つふたつ、花びらが開いていた。