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6月
16

マダニはクモやなんかの仲間だそうだ。
去年の雨多き、というよりも何ヶ月も雨の続いた夏以来、
大発生してしまったうちの庭。
彼らの吸血対象は、庭にいる哺乳類、アビィである。
前にも日記に書いたことがあるけれど、
犬からマダニを取るには、オリーブオイルを指先に塗って
ダニの体を「もみもみ」すると、コロッと離れる。
なぜなのかは知らないけど、ロマンス小説で読んで以来、
実行している。
ただ最近はそれも面倒になり、かといって、プチッと
やると犬の皮膚にダニの注射器が残ってしまうので、
適度な刺激を与えながら、油断させて
じわじわっと引っ張る作戦にしている。
本当にそんなことでダニの全身が取れているのかは
わからないけど、ダニも自然界ではこのように取られることは
ないだろうし、死ぬよりは注射器を引っ込める方がいいはずだから
ジワジワ攻撃には油断するのではなかろうかと。
獣医さんには専用のピンセットもあるらしい。
マダニの害は、昨年あたりから死亡例が出たりして
取りざたされているが、ネットにはまだまだ、マダニの生態に
関する情報が少ない。
ゲンジボタルだって、ちょっと草刈りの時期を外すだけで
全滅してしまうのだから、マダニとて、そのような
生態に見合った攻撃の方法があるはずなのに。
2,3年生きるらしい彼らが吸血するのは、何度かの脱皮と、
命と引き替えの産卵のためだという。
その長い?一生で、動物の血を吸うのは、ごく短い期間。
マダニが何千個もの卵をどんな植物に、どのように産卵するのかも
今の私は知らないでいる。アリとの関係も。
マダニはけっこう足が速い。毛足の長いカーペットの上を
一心に、目的を持って、私―きっとオレンジ色に見えるのだろう―の
方へ進んでくるマダニを、「なんだろう?」と捕獲して
ルーペで見た時の、おどろき。