2020
10.31

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悪い夢を見たあとの
極上な紅茶は
影を恐れる弱さを消してくれる

20hallo-monsterhand2

でも黒い影が
わたしの前に伸びてくるのを
見ないふりしているだけ

20hallo-endinggate

今宵ハロウィーン
どんな小さな影にも
宿っている、さまよえる者たち

やがてハロウィーンゲートは閉じる、
黒い影をことごとく吸い込んで
満足の吐息とともに。

★★★
2020年、短いハロウィーンとなりましたが
ご一緒いただき、ありがとうございました。
            三魔女より

2020
10.30

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右上がりに切れた帯に80年代のバブル的熱を感じます。

彗星のごとく消え去った詩人、と表紙に解説されている
アルチュール・ランボー。37歳で風に乗った天才詩人。
わたしの思う天才とは、熱に浮かれて一生を過ごす人です。

「一番高い塔の歌」という詩には
ハロウィーン的熱が叫ばれています。

“ああ、時よ、来い、
陶酔の時よ、来い”

…さあ、いよいよ明日は。

20.ranbo
(「アンネの思い出」)

『地獄の季節』/著・ランボオ/訳・小林秀雄/岩波文庫1938

2020
10.29

ハロウィーンの友といえば、カラスさん。
まあ、実のところ、年がら年じゅう友ですけど。

エドガー・アラン・ポーが詩に詠んだ『The Raven』の大ガラスは
ワタリガラス。

日本では北海道でしか見られないようですが、
兵庫県で観察されたこともあるそう。
世界の神話ではおなじみのカラスですよね。

よく見かけるハシボソガラスや
ハシブトガラスは、英語ではCrow、
ハシボソがCarrion Crow
ハシブトがLarge-billed Crow、
ハシブトガラスはアジアのカラスなんですね。

ミヤマガラス(Rook)とハシボソガラスは
よく似て見えます。

え?
カラスのように賢い黒猫が
ぜひ出してほしいと言ってるんですって?

20hallo-neli

ネリさん、ちょっと不吉すぎませんか?

2020
10.27

ハロウィーンスイーツの良心と呼びたい、
新宿中村屋の
ハロウィン月餅です。

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白餡(国内製造)だそうです。
絵柄も凝っているし、
かぼちゃ餡がみっしりと
詰まっていて満足。
餡の複雑な色合いもいい感じ。

絵が細かいから、おそらくけっこうな数で
焼きがうまくいかない月餅が出そう。

焼きがうまくいかないほど
コワもてのかぼちゃになるのかも
しれないけど。

話は変わりますが、
この10月は愛犬アビィのおやつに
人間様用の無添加むき栗をあげています。
喜んで食べます。

この月餅も喜んで食べるだろうけど
もう残ってないよん。

2020
10.25

おや、こんなところにいましたか。

昨夜はずいぶん遊びまわっていたようですね。

20hallo.streetbat.

ああ、なるほど。一番鶏が鳴いたから、巣穴へ帰れなかったと。

それにしても、こんな柱によく隠れましたねえ。

人間たちは気付きませんとも。

一番星が出る頃にはまた、
ビロードの翼をはためかせているんでしょう。

夜遊びは、ほどほどになさいませ。

まあ、ハロウィーンの当夜は無礼講ですけどね。

2020
10.23

そう、こんな秋の夕暮れ時には。

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オレンジ色の残照に心さらわれて

ずっと昔に見た不思議な人のことを
思い出したりしている。

ほら、テーブルの上にはコウモリの影。

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どこにいても聞こえる、あのかすかな
羽ばたきを
忘れたことは多分ないのだ。

ハロウィーンに魅入られた者には
ちょっぴり切ない夕べの風。

やがて訪れる、闇の匂いがする不思議な人は
わたしの額に冷たい印を付けてゆく。

黒猫よりもすばやく、
コウモリよりもせわしなく、
黒い薔薇のマントをひるがえして。

2020
10.22

地獄の沙汰もなんとやら。
地の底につづいている、誰かの腹の底。
ゴーストすらも吸い込まれる。

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隠れようとしたって無駄さ。
鬼たちには、ぜんぶお見通し。
震えている、あんたの心も。

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ハロウィーンの10月には
地底から躍り出てくる化け物たちが
いくら食べても食べきれないぐらい、
震える心が手に入るのさ。

だってほら、黒い暗い腹の底は
地獄の臭い風が吹く地の底へ
つながっているんだから。

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