10.31
ハロウィーンを楽しもう!
どこへ行けば彼に会える?
ぼくらはみんな
似たり寄ったり
いつも仲間の顔を見てる
みんなが笑うと楽しいし
みんなでいると
安心なんだ
ちがいといえば、色ぐらい
でも、どこか胸の奥で
ぼくらとちがったあの姿に
引きよせられる
ぼくらに ほんの少しだけ
似ている気がするから
教えてあげよう。
彼に会いたいと願うのなら、
迷わず 会えるように。
唱えてごらん、
「サムハイン」
あの漆黒に包まれた
ハロウィーンの王様、
オレンジと黒の
偉大なる申し子を
呼ぶがいい。
ただし
忘れてはいけないよ
ハロウィーンの魔力を振り切る
まじないの言葉を。
「サムハラ」
ほら、持っていくがいい
お前たちの幸運を
夜の翼に祈ろう。
ターシャが思い出のなかから呼び起こした、
子どもたちをめぐる12ヶ月。
幼い女の子が、おばあちゃんにたずねます。
「ねえ、おばあちゃま、ママが
わたしくらいだったときのことを話して。」(引用)
そして始まる、1月から12月への
思い出の旅。毎月必ず行われた行事。
すべてのページが季節の花や緑でふちどられ、
情景を浮かびあがらせます。
そしてもちろん、
10月はハロウィーンの月。
「ハロウィーン・パーティー?それはもう、大騒ぎだったわ。」(引用)
かぼちゃのちょうちんを作り、
ホビング・アップルをしたり、
仮装したり逃げ回ったり、
クモの垂れ下がるお茶会をしたり。
11月の感謝祭へとつづいてゆく、
収穫の季節の遊び。
日本にもこんな風に、毎月の子どもたちの
行事があったことを想います。
『輝きの季節』
著者(絵・文):ターシャ・テューダー
訳者:食野雅子
メディアファクトリー1999