2006
10.31
鏡の前のみなさん、ハロウィーンおめでとう。
あたしはチキータ。ごぞんじでしょう。
もともと魔女なんだけど、

こんな風な日もあれば、

こんな顔してる日もあるってわけ。
どちらのあたしも、
あたしなわけだから、

カボチャのランタンが
笑っていようが、おどかそうが、
あたしはあたしで、
魔女になるためのステップを
生きているわけ。
もともと魔女なのに、って?
だからこそ、生まれもった魔女という才能を
あたしの大きさに育てないといけないの。
あたしって、皆さんから見ると、
すごく小さいんだけど、
見た目はね。
でも
鏡の裏側の世界では、
さあ、どうかしらね?
――Thanks a lot, have a Happy Halloweeeeeen night!
from three witches with dark hope, narcia, shi-al, and maaz.
2006年10月31日(火)
2006
10.30
「‥‥それはまだこのあたりには奴らはほんの少ししかおらず、身ごなしがいたってぎごちないからです。さっき申し上げた通り、彼らの翼は、地上をほんの少し飛ぶのにはたいした役にはたちません。
わたしはもう今にも、例の石の文字を解読しそうなのです──それこそ恐ろしい方法で──それにあなたの民俗学の知識を利用すれば、ミッシング・リンクの補いがついて充分に私の手助けになっていただけるでしょう。
思うにあなたは、この地球上に人間が現れる以前の恐るべき神話──あのヨグ=ソトホースと例のクトゥルフに関する一連の伝説を──何もかもごぞんじですが、その話は二つとも『死霊秘法(ネクロノミコン)』という本に‥‥」
H・P・ラヴクラフト 『闇に囁くもの』
創元推理文庫『ラヴクラフト全集1』収録
昨年の夏、遠来の客があった。
長年親しく通信を交わす間柄でありながら、
実際に顔を合わせるのは数度目である友人は、
小さな石像を携えていた。
簡素な包装の下からその像が姿を現した瞬間、
わたしは劇しい既視感に襲われた。
その像は、まるで、
「まるで私が描く怪物そのものでしょう」
翻訳を本業としながら、秘かに、夢と、夢が潜在意識に残した物を
具現化したような怪奇な生物達を細密に紙の上に表すという
風変わりな趣味を持つ友人は、そう言った。

「‥‥それでいて、石質不明のこの物体の暗緑色の表面に、数世紀、いや、数十世紀の年代を見てとる事ができるのだった。(中略)‥‥鱗に覆われた胴体に爪の長い前足と後足、そして背中には細長い翼。」
H・P・ラヴクラフト 『クトゥルフの呼び声』
創元推理文庫『ラヴクラフト全集2』収録
以来、この像は常にわたしの机の上にある。
今こうして深夜に一人で文を綴っている間にも。
民俗学の知識‥‥やはりわたしはあの天狗を
追うべきだったのだろうか。
友人は石の文字の翻訳を終えただろうか。
否‥‥、そうではない。
あれは七十年も前に書かれた小説で、
わたし達の事ではないではないか。
ヨグ=ソトホース門なれば‥‥ヨグ=ソトホース門の鍵にして守護者なり。
過去、現在、未来‥‥は‥‥なべてヨグ=ソトホースの内に‥‥一なり。
わたしは何を書いているのだ。
頭に靄がかかったようで、意識が途切れそうになる。
眠気を覚ますために机を離れ、窓を開ける。
秋の夜風が心地よい。
窓枠を掴み、ひんやりとした外気に身を乗り出す。
夜空に向かい、小さく声をあげる。
イグナイイ‥‥イグナイイ‥‥トゥフルトゥクングア‥‥ヨグ=ソトホース‥‥

背中にお香もたてられますが、
普段はこうやって愛用しています♪
(ナルシア)
2006
10.29
どんな手かというと。
こんな手だあああああああ!

冷たい、なんて冷たい手だ!
氷のような手、ではなくて本物の氷の手。
ゴム手袋に液体を入れて凍らせて作ります。
アメリカのパーティーデコレーション
「Gory hand」
の紹介を見て以来、いつか作ろう!と思っていたものの、
ぎゅうぎゅう詰めのうちの冷凍庫では無理だろうな、と
なんとなく延び延びになっていました。
思い切って作ってみましょう。
アメリカではカラフル・ポップなゼリーの素を頻繁に使いますが、
今回はお手軽で飲み物も冷やせる、透き通った普通の氷の手にします。
ゴム手袋に水を詰め、口を輪ゴムでぐるぐる巻きにして縛ります。
思ったよりしっかりしていて、横にしても立派に手に見えます。
完璧な手の形にするには深型の冷蔵庫に吊るすのが最適なのでしょうが、
大丈夫、横にできるならうちの冷凍庫でもそれらしく作れそう。
ごそごそと中身を片寄せて、ごろんとトレイに転がして。
2、3日後。

できました。(右)
使用したのはラテックス製ディスポグローブ、
使い捨てタイプの薄手の天然ゴム手袋です。(左)
あ。水が凍ると膨張するという事を考えに入れていなかった。
異様にむくんだハンド君になってしまいました。
水は手袋ぱんぱんに入れなくてもいいようです。
おまけに、膨らんだ手首に瓶があたって変形してる。
手袋の周囲には余裕を持って空間を作っておきましょう。
それでは皮膚の切除を行う。
メス。
‥‥いえ、ハサミでいいです。

当然ですが、作業中手が冷たいです。
氷の手が、ではなくて自分の手が。
手袋をはがす時は、手袋をしたほうが良さそうです。
写真ではどれがどの手かわからなくなるので、我慢してます。

ふっふっふっふ(怖)。
指先は慎重に、つるっとむきましょう。
決して内側が起毛になっている手袋で作らないように。
水で表面を流して、ぴかぴかにします。(冒頭写真)
簡単ですね!
次の機会には赤いジュースやコーヒーで作ってみましょう。
前回のようにデザートや飲み物を冷やすのに最適です。
注意事項をもう一つ。
事情を知らない家族が冷凍庫を覗いてこの「手」を見たら
‥‥卒倒します。
(ナルシア)
2006
10.28
魔女会で何か食べたいものない?
「フルーツポンチとか?」
フルーツポンチ?それは懐かしい。
昭和の花形デザート、フルーツポンチ。
子供の頃、お正月やお祝い事など、
人が集まる場には必ずあったフルーツポンチ。
生のパイナップルや桃が日常的に手に入るようになってから、
缶詰の果物なんて全然食べる機会がなくなってしまいましたね。
久しぶりに食べましょうか。
昔ながらの缶詰フルーツは、
やっぱり昔ながらの缶切りでぎざぎざに開けないと。
十何年ぶりに使う缶切りも、錆びかかっています。

なんでみつ豆が入ってるの?
うちのフルーツポンチは寒天、みつ豆入りが定番なんですよ、
子供のときはよけてたけど。
缶詰チェリー、こんな時でないと使わないね。
今はこんなのがあるんですね、マンゴーの缶詰。
みかん、パイナップル、あれ?桃は?
え?買って来たよ、そこにない?
どこに消えた、桃の缶詰!
大騒ぎしながら、秋色のフルーツポンチ、できました。

昭和のご家庭にはもれなく、深いガラスのパンチボウルと
小カップのセットがあったのですが、
残念な事にここにはないので、ドイツ製の平らなガラス器に。
うちではシロップを別に作って缶汁に足していましたが、
シィアルの家のフルーツポンチは炭酸を入れていたそうです。
今回はファンタ・グレープを注ぎました。
では、レトロな思い出にばかりひたっていないで、
ハロウィーンらしい仕上げを。

ひゃあああああ。
なんで器がよりによってハート型なんだ。
この手の作り方は次回。
「ああ、みなさん逃げないで、
よーく冷えてますよ~」

ほらほら、てまねきしてるじゃないですか。
さあ、みなさんも遠慮なく手を出して。
(ナルシア)
2006
10.27
はし休めに、まずはケーキのお皿です。

あっという間になくなって、
お次はアイスのてんこ盛り!!

これ全部食べていいの?いいんですよ(悪魔の声)
おや、このアイス、
プチプチっとしたつぶが見えますね。
そして、シュワっとはじけ出したかと思うと、
パチッ!プチッ!と音高く、
どんどん小爆発がエスカレートしてゆきます。
これは、そう、
なつかしの駄菓子「ドンパッチ」にそっくり!
口のなかは、花火大会。
あんまりはじけすぎると、
しゃべるそばから、テーブルの上へ脱走してゆきます(笑)

ぐわあっと口を開けているのは、
プチパチ・モンスター?

お口直しは、ホイップしたミルクが
いい感じにヒゲみたく残るコーヒーで。
(マーズ)
2006
10.26
酸っぱく凝った牛の乳、
生姜、大蒜、玉葱、甘唐辛子、赤唐辛子、
鬱金、香菜、馬芹、肉豆蒄、白胡椒、
どろりどろりと混ぜ合わせ、
茴香、月桂樹、まんねんろう、
生贄鶏を漬込めば、明日の宴は大にぎわい。

‥‥。
漢字でレシピを書いてみると、
どう見ても禍々しい呪文のようですね。
金色の生贄鶏、正体はインド料理で人気のタンドーリチキンです。
普通にカタカナでレシピを書いてみます。
*漬け汁材料(鶏肉約500g分)*
プレーンヨーグルト カップ1と1/2
トマトケチャップ 75cc
酢、レモン汁 小さじ1ずつ
サラダオイル 小さじ1
塩 小さじ1と1/2
しょうが、にんにく、たまねぎ すりおろしひとかけ
パプリカ、レッドペッパー、ターメリック 小さじ1
コリアンダー 小さじ4
クミン 小さじ2
ナツメグ、ホワイトペッパー、ガラムマサラ 少々
こんなにスパイス持ってない、あるいは
こんなややこしい事出来るか!という時は
単独スパイス全部合わせる代わりに
カレー粉とガラムマサラ大さじ1~2ずつで。
今回は庭のフェンネル、ローレル、ローズマリーなども混ぜました。
混ぜ合わせた漬け汁に鶏肉を三時間くらいから、
出来れば一昼夜冷蔵庫に入れて漬込みます。
前の日に材料をただ混ぜて漬込んで準備しておいて、
当日は焼くだけ。
さて当日、「魔女の小さなかまど」の活躍です。

手軽に焦げ目がつけられて本当に便利ですね、
ガスレンジの魚焼きグリル。
肉の漬け汁を切って、余熱しておいた魚焼きグリルで焼きます。
IHヒーターのお宅は残念、オーブンで焼くか、
鍋で焼くか、唐揚げにしてください。
グリルで両面にこんがり焼き色をつけ、
少し火を弱めてじっくり中まで 火を通します。

今回は短時間で焼けて軽くつまめる手羽元と手羽先で作りましたが、
骨付きもも肉で作ってディナーに、
一口大に切ったもも肉を串焼きにしても盛り上がります。
残った漬け汁はもう一度漬込みに使えますが、
漬け汁に火を通すと酸味と香味の爽やかなソースになります。
グリルした野菜や、ライスやナンにたっぷりかけて、もう一皿。
それではレシピをもう一度、
鬱金、香菜、馬芹、肉豆蒄、白胡椒、
どろりどろりと混ぜ合わせ。
(ナルシア)
2006年10月26日(木)
2006
10.25
カサコソ木の葉の鳴る森の奥、
いろんなキノコがひっそりと、木陰で育っておりました。

手前の黄色は生ナメコ、
真っ白いのは最近人気のブナピーではなくて、
シメジ並みに太く短く育ったエノキダケ。
マイタケ、シイタケ、ブナシメジ。
それぞれの風味を楽しむのも良いですが、
今日はもう全部いっぺんに食べちゃおう。
森から何か怪しいモノが、ついて来たかもしれません。
魔除けのニンニクと赤唐辛子を、

‥‥おまえが魔物だったのかっ!
*キノコのパスタの作り方*
パスタをゆでる準備をします。
つぶしたニンニクと薄切りタマネギ、オリーブオイルを、
フライパンで弱火で加熱し、茶色に色づいたら赤唐辛子を加え、
食べやすくほぐしたキノコをフライパンにいっぺんに入れ、
白ワインを注いで蓋をし、強火にかけます。
みるみるかさが減るので、しょうゆと塩をふって味をつけます。
ゆであがったパスタをフライパンに入れ、
ゆで汁を少しずつ注いでソースをのばしながら
ソースとパスタをよく混ぜ合わせて出来上がり。

仕上げに庭のバジルをちぎって散らしました。
今回はスパゲティを使いましたが、ショートパスタも楽しい。
ボリュームを出したい時はベーコンを使って、
ちょっぴりセージで香りをつけるのがおすすめ。
手前の皿は、出はじめの生のホウレンソウと水菜のサラダ、
まだ緑色の地元のレモンの皮と汁をたっぷり使った、
マスタードとハチミツのドレッシングで。
ところで、ご気分はいかがです?
おかしくもないのに笑い出したくなったり、
勝手に手足が舞い踊ったり、
ありえないものがそこに見えたりはしませんか?
実は、一つだけなんだか正体の判らないキノコがあって。
ええ、黄色いナメコと真っ白いエノキの間に見えている黒いキノコ。
全部一緒に料理しちゃいましたけどね。
(ナルシア)