2006
10.22

ハロウィーンが近づくと、大人も
子どもの世界に逆もどり。

子どもたちはもちろんのこと、
コワイ存在が気になってしかたありません。

そんなとき、こんな絵本を一緒に読めば、
ハロウィーン気分を増幅してくれることでしょう。

s-jack-and-bottle

主人公は小さな迷子の女の子。
森のなかの、こわいものがたくさんたくさん
住んでいるお城へ、ひとばん泊めてもらうのです。

かいぶつたちは、大喜び。
だって、こわがらせることができるんですから。

だけど、女の子ときたら、ちっとも
こわがっていません。

しっぽのあるトロルだろうが、
魔女だろうが、
オバケだろうが、
ライオンだろうが、
モンスターだろうが・・・

s-bottle-1

でもね、よく考えてみたら、
この子は一日じゅう、森のなかを迷って、
パパとママを探していたんです。

夜露をしのげる屋根があって、
たべものをもらえて、
眠れることを思えば、
ちっともこわくなんか
ないのかもしれませんね。

そして、
私にとってなつかしいのは、
昔の翻訳児童書によく出てきた「バタつきパン」
っていう言葉が、ちゃんとここに出てくることです。
小さな女の子は、夕ごはんだけでなく、大きなのを3枚、
朝ごはんにもごちそうになりました。

魔女のつくった不気味なスープは、遠慮しました(笑)
2006年10月22日

『おばけやしきへようこそ!』
著者:キッキ・ストリード
絵:エヴァ・エリクソン
訳:オスターグレン晴子
出版社:偕成社1996