2014
08.22

はじまりから終わりまで、 ハロウィーンの魔法づくしのファンタジー。 世界中のハロウィーンと死者の国へ 旅をすることができるなら?

謎の怪人マウンドシュラウドに導かれ、 不気味なカボチャランタンが実る ハロウィーンツリーに送られて、 少年たちは旅に出る。

少年たちにだけしか、許されない旅へ。

ハロウィーンの夜に。

世界じゅうのハロウィーンへ、 時のかなたのハロウィーンへ。 このすばらしい夜に、なぜか突然消えてしまった、 気のいい一人の少年を捜しに。

ジェットコースターのように、上から下へ。 無限から有限へ。 回転する地球の風に乗って、 過去から過去へ、未知なる世界へ。

ハロウィーンの起源といわれる、ドルイドの祭り。 エジプトの死者たち。 メキシコの、骸骨まつり。

息もつかせぬ展開は、 ティム・バートンの 『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を 思い起こさせる。

ブラッドベリの巻き起こす風は、 さながら読むアニメーション! 満月がのぼったら、 ハロウィーンが、ほら、もうそこで 笑っている。(マーズ) 2001年10月15日(月)

『ハロウィーンがやってきた』
著者:レイ・ブラッドベリ
訳:伊藤典夫
出版社:晶文社