2003
10.20
10.20
☆ターシャ・テューダーのデビュー絵本。
1938年に出版され、以後、60年以上、80冊を越えて続いている、ターシャの息長い創作の
はじまりの一歩となった作品。
この『パンプキン・ムーンシャイン』は、「ターシャ・テューダー・クラシック・コレクション」として、2001年から日本で刊行されている11本の、最初の3冊に含まれています。
正方形をして、本文の角を丸めてあるのも可愛くて、手でなでてしまうような絵本。
扉を開けると、
『ちいさな おはなしを ちいさな かわいいこに
かぼちゃちょうちんのことを 「パンプキン・ムーンシャイン」
というのです』
と書かれています。
コネティカットの女の子、シルヴィー・アンが、おばあちゃんの家で過ごしたハロウィーンのお話。
まだ女性たちが、女の子にいたるまで、ボンネットをかぶっていた頃のお話。
農場の動物たちもたくさん登場して、素朴で手のかかる生活の息づかいを、ターシャが
今も守っている生活の一端をかいま見せてくれます。
この絵本も、ターシャが最も愛着を感じているという、1830年代を描いたのでしょうか。
シルヴィー・アンは、犬のウィギーと一緒に、丘の上の畑でみつけた大きな大きなかぼちゃを、やっとのことで、おじいちゃんにカービングしてもらい、ちょうちんを作り、無事に門のところに飾るのでした。
歯をむきだして笑う、こわーいかぼちゃです。
そしてお話は、その先もちょっと続きます。
それは読んでの、お楽しみ。
(マーズ) 2003年10月20日(月)
『パンプキン・ムーンシャイン』
著者・絵:ターシャ・テューダー
訳:内藤里永子
出版社:メディア・ファクトリー 2001