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Archive for 1月, 2012

1月
20

山をかじりて。

仕事の大きな山ができている。
まわりで予測不能なできごと、あるいは予測されていた以上の
できごとが相次いだ昨年。
じわじわと遅れていった仕事が積み重なって、
風邪による停滞が拍車をかけ、
平時でも大きめの山が、非常時にはこんなに大きな
山になるものだと、少しあきれ、開き直りかけている。
少しずつかじり取って咀嚼しながら、山を食べてゆく。
たぶん、春までには食べ終わると信じるしかない。
食べずにただかじり取っていったって、山はいつかなくなるけれど、
味を見なければ、楽しめないから。
最近、電子ブックのリーダーをもらった。
持ち歩けるという強味で、まとまった時間はなくても、
そこに入れてくれていた『嵐が丘』のハーレクイン版を読めた。
訳はきちんとしていた。
たった2軒の家の間で婚姻が続き、10人ほども死ぬ物語。
簡易版なので、おそらく1/3ぐらいの量だろう。
読み終えて、何年も前に買って読めていない普通の文庫版を
ぱらぱらと確認した。ちょっと泣いた。
大きな違いは、ヒースクリフの印象だと思う。
それと、幽霊。

1月
03

グリーンゲイブルズ

昨年だったのだろうか。それとも、一昨年からあったのだろうか。
よく通る道沿いの新しい団地の斜面に、
その家は見えていた。他の家々と並んで。
見上げるたび目にしていても、あまり本気にしていなかった。
見えているのは家の裏側なんだけれど、
ちょっとグリーンゲイブルズ風だな、ぐらいのことで。
それが、12月31日、ついに確かめてみたくなって、
えいっと車で団地へと入り込み、うろうろしながら
目的の、白い壁に緑の屋根の家を見た。正面から。
おお、これは確実に、アンの家が好きな人だ。
玄関のつくりも、全体の細部も、趣味は悪くない。
このご時世の日本で、おそらく建築士を入れずに
できる限りのことをやっているというのがわかって、
オーナーの熱意に、元気をもらった。
地元のアン好きに紹介しようと思いつつ。