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Archive for the ‘出会い’ Category

2月
09

引き寄せる。

冬ブロッコリーの甘みのある茎を

ゆでて食べたいと思っていた。

去年の冬に食べた味が、ずっと舌に残っている。

ちょうど数日前にブロッコリー畑の取材もしたのだが、

そこのは口に入らなかったので、よけいに

思いが募っていたのだろう。

アビィの夜の散歩で、近所の人が

夜なべ仕事の作業小屋から出てくるのに行き合う。

その家がどんな野菜を作っているのか、前々から気になっていた。

たずねたら、ブロッコリーだと言う。

気前よく、収穫したての2茎のブロッコリーを分けてくれた。

意気揚々と帰宅して、すぐにゆでて食べる。

茎が甘くおいしかったのはいうまでもない。

ありがとう、冬ブロ。

次は春ブロを(笑)

 

 

 

10月
20

天才に会う。

今夜、といっても日付が変わってしまったけど、

ひとりの天才に出会った。

今夜の仕事とは違うけれど、

私の担当しているインタビュー仕事の最終回は

この人だと、勝手に結論づける。

天才とは、あふれる才能を手にしながら

一生、のぼせ上がって生きていける人だと思う。

才能にのぼせるのではない、やりたいことと

いまだなしえていないことのはざまで、

もどかしさをかかえて、のぼせるのである。

 

10月
02

夜道のクロネコ

何かを誘うように、夜道のまんなかに立ち止まって

こちらを見るクロネコ。

宅配便ではなく、魔女の使いの猫。

どこの魔女が寄こしたのだろう。

バックミラーを見ると、もういない。

5月
23

会津藩のお方

NHK大河ドラマ『八重の桜』を
録画しながら追っつけ観ている。
大河にはめずらしいほど、主人公がいっこうに
活躍しないのであるが。それはこれからなのだろう。
今までで「なるほど」と思ったのは2点。
アメリカの南北戦争が終わり、余った武器が日本へ
大量に売られたこと。
松平容保に「土佐」と呼び掛けられていた人物が、
あの田中清玄のご先祖であったこと。
代々会津藩松平家の家老を務めた田中家で、
会津藩筆頭家老となった、田中土佐玄清(はるきよ)。
ドラマでは佐藤B作が演じている。
2008年に『田中清玄自伝』を読んだ時、
先祖が会津藩士というのは覚えていたが、このドラマによって
初めて会津の役割を時系列で理解させてもらっているぐらいなので
当時は会津といっても、ピンと来ていなかった。
土佐といえば、戊辰戦争の会津編で、加藤雅也演じる土佐の板垣退助が
どう動いたかも、これから詳しく描かれるだろう。
私はこの本を人に借りて読んだのだが、後で見れば
父の本棚にもあったのだった。えらく書き込みがしてある。

5月
04

朝と夜の習慣

4月の途中から、0655と2355を観るようになった。
さいしょは2355を友人に教えられ、しばらくしてから0655を知った。
部屋ではパソコンのテレビしかないので、基本的には
録画で観ている。
佐藤雅彦っぽいなあと思っていたら、監修していた。
教育テレビというものは、朝出がけにとか、夜寝る前にとか
わざわざ観ることはまずない。
0655はずいぶん前からやっていたのだった。
決まった時間に出勤する生活ではないけれど、0655を観ている。
最近早く寝るようになったとはいえ、12時に寝ることはまずないけど、
2355を観ている。
大人がする子どものような遊びという意味では、
猫やのハロ通にも血脈相通じるが、
(そして猫好きという大きな共通点もあるが)
同じ目的のために集まって遊ぶ(笑)人の数は
きっとものすごく多いのだろうな。

1月
30

5分の選択。

街で一番ちゃんとした書店へ、ずいぶん久しぶりに入った。
仕事の料理本を一冊買い、それから奥の文庫コーナーへ。
棚から抜いた本を、5分で衝動買い。
『風姿花伝』(世阿弥)
『墨東綺譚』(永井荷風)
『梁塵秘抄』(後白河法皇/川村湊)
『風土』(和辻哲郎)
『とるにたらないものもの』(江國香織)
読むのには5年もかかりませんように。
一度に5冊の文庫を買ったのは、仕事用以外には
初めてかもしれない。

9月
09

転入生それから。

祖母の家からもらってきた小さいお玉、それからどうなったか。
けっこう使っている。豆など乗せると、かわいらしい。
10年ほども眠っていたのに、新しい生活には意外と早くなじみそう。
大きいアルミのお玉はというと、仲間のお玉がいくつかあるので、
実はめったに使われていないのだった。

8月
27

台所の転入生。

数年前に他界した祖母の家は、空き家になっている。
そこで生まれた母はなぜか独りで家に入れないので、月に2度ほどの
訪問は、私がお供をすることになった。
仏壇のご先祖に挨拶をして、最近は神棚も勝手にリ・デザイン。
さて、梅雨のころに台所を片づけていて目を付けていたものが。
7年にわたる長い入院期間を含めて、母は実家の台所にはほとんど一切の手を
加えず放置していたのだった。片づけようとすると頭が痛くなるもののようだ。
目を付けていたのは、厚いアルミ製の小さい「おたま」。というより「金じゃくし」かな?
うちに1本だけあった小さいおたま、先日ついに柄が折れてしまった。
それで、今日の訪問で、ついに持ち帰った。
母も、家の小さいおたまがなくなったので、反対しなかった。
改まった形見分けもほとんどしてないけれど、まさかこんなものを
もらい受けてくるとは、思いもしなかった。
祖母に手料理を食べさせてもらった記憶がなくて、
これでどんなものを作っていたのかも知らない。
うちの台所に来た転入生に、第二の(まさか第三ではないだろうから)
ロングライフが始まろうとしている。
そういえば、うちにも古い普通サイズのアルミのおたまがある。
これは軽く40年以上、ひょっとすれば50年もの。
同居していた父方の祖母が残した、ささいな道具であるが、
なぜか出番は減っても、捨てられていない。
これらを並べると、まるで
親子のようでもある。

7月
30

めもっくろーるてーぷ

一昨年だったか、A4のクリアファイルの表にタイトルを
貼ったりはがしたりしたくて、あるいは雑誌のページなどに
フセンよりも確かで紙を傷めない印をつけたくて、
糊がソフトなシールを探していた。
訪ねた大きな店では思ったものが見つけられず、
とりあえずの希望に近い厚紙のフセンを買って対応していたが、
今日、そのイライラ感が解消された。
メモックロールテープ、ヤマト糊の会社が出していた。
それも、何年も前に。
出会ったのは学生時代から知っている近場の文房具店。
色も幅も多彩に展開されていて、とりあえず3色セットで
カッターにセットされてるのを買ってきた。
「うまく言えないけど、こういうものがほしい」
そう願ったものを、誰かが、形にしてくれる。
説明しづらかったイメージが、
一気に形をとって、目の前にあらわれた。

7月
23

遊びは世界を救う。

6月から、このことを書こうと思いながら、例によって時は逸れた矢のごとし。
「猫88」というキャットフードのことである。
ねこぱっぱ、と読む。
今のところ3種類出ていて、私は大きい量販店では見たことがないが、
コンビニで入手した。
しゃけ、かしわ、牛肉の3つ。
何がすごいかというと、遊びごころ。
レトルトのパッケージには、ありがちな猫の写真やリアルイラストでなく、
脱力系の猫ちゃんが描かれている。
かしわの場合、葉っぱをくわえた(ぱっぱ、だから?)猫が、ぐだっと
横になっていて、立てたしっぽの先に、小鳥が一羽。
しゃけの場合は、やる気なさそうな猫が、釣り糸を垂らしている。
サブコピーは「~君が飽きるまで~」
そう。猫は飽きるのである。だから、これは100%商品説明として正しい。
どんなすごいフードだって、猫様が飽きてしまえば、猫またぎである。
表側の最下部には、
「猫∞無限大」
そう書かれている。もうダメ、手に取って裏を見る。
かしわの裏にはまず、
「肉食系の君に」とあり、説明書きが書かれているのだが、
細かい文字で書かれたその一文字一文字にいたるまで、
猫と飼い主へのシンパシィが満ちている。
いわく、
本商品は愛猫用です。愛猫以外には与えないでください。
お子様や愛猫の届かないところに保管してください。
…といった文言にくすぐられつつ、販売元を見れば。
「株式会社わんわん」
え?
ああ、大阪ね。なるほど。
とりあえず、この2種類を即買いし(うちでは猫に牛を食べさせるのは
おかしいだろうというので、魚・鳥サイズまでのフードしか与えてない)、
ホームページを探して見た。
ただ、発売元のサイトでは、この商品はマイナーなのか、
しょせん猫よりも犬が大事なのか、猫88に関する
目新しい商品情報も、特別な思い入れも、感じなかったのだが。
こういう遊びごころが、生きていく励みになるので、
お礼が言いたい。
肝心の中身は、チットもチャイコも普通に食べていたので、
またそのうちに買おうと思っている。
ちなみに、タウリンとビタミンE配合である。