2001
10.13

― 竜の血溜まりに沈む手首のパンチ ―
“Hand Ice Mold & Dragons Blood Punch”

[ 準備するもの ]
 ・アップル・ジュース
 ・クランベリー・ジュース
 ・ジンジャーエール
 ・新しいゴム手袋
 ・飾り用に赤いドロップなど
 ・缶コーヒー(手袋に入れる)

(1) 手を作ろう!
  新しいゴム手袋をコーヒーでいっぱいにします。
  冷凍庫に入れて、だいたい1-2日で形を作ります。
  固まり始めたら、ときどき手袋の形をゴーストたちの手のように、
  怖そうな(!)形に整えてください。

(2) 竜の血溜まりを作ろう!

  リンゴ・ジュースとクランベリー・ジュース、
  ジンジャーエールを加えてパンチを作ります。

(3) 血溜まりに、手首を・・・

  よく冷やしたパンチを入れたボウルの中央に、
  コーヒーで作ったゴーストの手首を飾ります。
  ゴーストの爪先には、赤いドロップを飾っておきましょう。 (シィアル)

2001
10.12

『14日の土曜日』 (笑)
『13日の金曜日』のパロディアニメだそうです。

ハロウィーン関連の映画を探していました。
YahooのU.S.A.サイトのハロウィーン特集で、
“Saturday the 14th” (1981) が紹介されていました。

確かに。
13日の金曜日の翌日は、
14日の土曜日!

もちろん、未見ですが、
疑うまでもなく、ホラーの王道映画のパロディなのでしょう。

内容は、
遺言で警告されていたにもかかわらず、
「呪われている家」の相続を決めた家族の
サスペンス・コメディ。
主演は、「ドラキュラ都へ行く」の
リチャード・ベンジャミンだそうです。 (シィアル)

2001
10.11

ハロウィーンのお菓子づくりや
小物の演出に、家族で楽しめる本。

写真の色合いもきれいで、
あんまりこってり毒々しいのじゃないから、
日本のハロウィーンにも転用できそうだ。

私が気に入ったのは、宙を飛ぶ薄紙のゴースト。
ちょっと作ってみようじゃない?って感じになるものばかり。
かわいいお砂糖のゴーストも、なかなか。

今年のハロウィーンは、がんばってみよう。
(マーズ) 


『Halloween Treats:Recipes and Crafts for the Whole Family』
著者:Donata Maggipinto
出版社:Chronicle Books

2001
09.24

ハロウィーンの夜は、不思議の夜。

スコットランドのミヌーク村で暮らす 少女セリーナの一家と、村のがんこ者、マックじいさんの物語。 人間にはきらわれ者のマックじいさんだが、 レディという村いちばんの犬を飼っている。

お姉さんのマフェットと主人公のセリーナは、 おこづかいやアルバイトをしたお金で、 それぞれのポニーを買った。

セリーナの選んだポニーは、黒いハギス。 さめたようなハギス(スコットランドの伝統料理)色をしている。 この、ハズレじゃない?と姉に言われるポニーと いっしょに、セリーナはマックじいさんのドラムララ農場へ 入り込んでしまい、じいさんと「言い合う」仲になってゆく。 どうも、マックじいさんは動物とだけはうまく話ができるようだ。 セリーナの数少ないともだち、やせっぽちのティム少年も やがてドラムララ農場の常連になる。 ここに通うのはセリーナの秘密だった。

そうするうちに、さまざまな事件が起こり、 ついには村じゅうを巻き込んで、村八分の対立すら起こる。 そして、ハロウィーンの夜、クライマックスが。

セリーナは、赤いコートに大好きなローズピンクの とんがり帽子をかぶり、姉にからかわれつつも、 よい魔女の扮装をした。 マフェットは黒装束のコウモリに変身。

セリーナは近所の家をたずねて、果物やお菓子、ナッツをたくさんもらう。 そのあとで、なんと、生まれてからハロウィーンのお祭りを したことがないというマックじいさんにあげるお手製の タフィーアップルまでバスケットにつめて、 ハギスと一緒にでかけてゆくのだった。

この村でのハロウィーンは、アメリカでおなじみのとは 少しちがう。なんといっても、カボチャでなくカブを ランタンに使っている。きっと恐いランタンができるだろう。 魔女や魔法使いに会えるという古い歌も残っている。

小さな村を舞台に、セリーヌやマックじいさんにとっては 生活を揺るがすような出来事が続くのだけど、 淡々とした描写はここちよく、秋の空気に満ちている。 その、ハロウィーンの期待に満ちた秋の空気を毎年吸って、 子どもたちは大人になってゆくのだ。

物語の始まりは、ハロウィーン。 そして終わりも、ハロウィーン。(マーズ) 2001年09月24日(月)

『ハロウィーンの魔法』
著者:ルーマ・ゴッデン
訳:渡辺南都子
絵:堀川理万子
出版社:偕成社

2001
09.21

マーサ・スチュワートのハロウィーン。
どこか冷たく背筋の凍る、でもセンス抜群のハロウィーンなら
やっぱりマーサに聞かなくっちゃ。
洋書ですが、英語がわからなくてもなかなか見飽きない本です。

マーサみずから、黒衣の未亡人(ブラック・ウィドウ)に
仮装して迎えてくれるハロウィーンパーティー!

ガラスビンにとじこめられた薄紙のゴーストたち。
目玉のカクテル。
おどろくほど素敵なデザインの、パンプキンカービング。

アメリカの秋の詰まったハロウィーンスタイル、
印象に残るアイデアがいっぱい。
あなたはマーサの手にとまったコウモリ?
それとも、囚われたゴースト?


“Halloween : The Best of Martha Stewart Living”
by Martha Stewart / 2001 
Clarkson N Potter Publishers

2001
09.20

「あたしはね、ただ先生にまほうをかけて、先生をまどわすために学校にいってるの。」
(本文より)

舞台はニューヨーク近郊の田舎町。
転校してきたばかりで友達のいない「わたし」が、ハロウィーンの日に裏道で出会った不思議な少女は、木の上に腰掛け、魔女だと名乗った。それが、ジェニファとの付き合いのはじまり。

ハロウィーンの日には、学校で仮装コンテストがある。
ジェニファも「わたし」も、偶然「巡礼」だったのだが、「巡礼」というのが仮装になるとは知らなかった。しかも、けっこう多いらしい。日本でいえばお遍路さん?
お化けやガイコツや魔女やコウモリにはない怖さを感じる。

仮装コンテストのあと、ジェニファと一緒に回ったハロウィーンの「おふせまわり」では、巡礼衣装で病気のふりをしたジェニファがご近所の同情を引いて、かつてない量のお菓子を手に入れるというエピソードもある。

ジェニファは笑わない。
毎週土曜に「わたし」と図書館で会うときはいつもやたらたくさんの本を借りる。
決まった場所に「わたし」宛ての秘密の手紙を置く。
かと思えば、やたら古い仮装の巡礼衣装や魔女の鍋をもっている。
どうやら誰も友達はいないみたいなのに、平気な顔で学校にいるジェニファ。

それにひきかえ、「わたし」ことエリザベスは自信がなくて、はじめのうちはジェニファに盲従する。
博識で風変わりなジェニファとのわくわくする秘密がいっぱいの付き合いに、どんどん夢中になっていく。
魔女の見習いにもしてもらえて、「わたし」は大喜び。

一見かけはなれていながらどこか似ている二人は、一緒にいることで知らず知らずお互いを変えてゆく。
孤独で、いたずらが好きで、浅はかさを嫌うところ。
食べものの好みに偏りがあるところ。
だれかと、うわべだけでなく本音でつきあいたいと願っているところ。
外見はちがっても、ジェニファと「わたし」は磁石のように強く惹かれあっている。

女の子にとって、友達ってなんだろう。
ドラマや映画や小説のなかに、女の子はたくさん出てくるけど、男の子の場合とちがって、女の子どうしの友情をテーマに描いたものは、探してみると意外に少ない。
単に孤独な似たものどうしが出会って仲良くなりました、では話として成り立たないし、他の人間関係と同じく、作者が準体験をしていないと、リアルには描けない。

じつは有名な「クローディアの秘密」の作者が男性か女性か、私は知らなかった。
でも、これを読んではっきり女性だとわかった。
女性でなければ書けない物語だということが。

カニグズバーグは1930年、ニューヨークに生まれ、ペンシルバニアの田舎町で、そう、「わたし」たちの住んでいるような町で大きくなったそうだ。
ジェニファは作者カニグズバーグの幼い日々の空想の友達だったのだろうか。

もともと化学専攻だった彼女は、結婚してから1967年に相次いで本作と「クローディアの秘密」を発表した。
その2作が、その年のアメリカの児童文学賞、世界で最初にできた児童文学賞でもあるニューベリー賞を争って破れたというのだから、当時の話題のほどがうかがえる。
クローディアのように街を舞台にした冒険ものとくらべれば、確かに地味な作品なので結果は納得ゆくのだが、思わずにやっとしてつぶやいてしまう。

「ジェニファ、やるじゃない」(M) 2001年09月20日(木)

『魔女ジェニファとわたし』
著者:E・L・カニグズバーグ
訳:松永ふみ子
出版社:岩波少年文庫

2001
09.16

ティム・バートンのパペットアニメ、
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」に教えられた、
生きるための知恵。それが、ハロウィーン精神である。
映画のなかで、一年中ハロウィーンを楽しむ彼らは、
世界のどこかに「クリスマス」という、
一年で最も偉大な聖なるお祭りがあることを嗅ぎつける。
そしてそれを阻止し、ハロウィーンを一番にするために
サンタを拉致しようとするのだが、サンタ(正義)は手強かった。
最後に彼らは、自分たちは決して善なるものではないけれど、
自分たちにとってハロウィーンこそが最高のお祭りで、
そこに関わることの意義をかみしめるのである。

 この世界にはクリスマスというメインストリームがあって、
ハロウィーンが一番になることはないだろう。
でも。しかし。大きな河はすばらしいけれど、もし魚だったなら、
住むのは変化に富んで楽しい小川がいい。
奇跡よりも、ささやかな魔法で癒されたい。
ハロウィーンの夜にはクリスマスにはない馬鹿さわぎができるし、
影のあるファンタジィがあふれている。それを好む者にとっては、
現実の世界であれ内面の世界であれ、ネットのなかであれ、
万聖節・ハロウィーン的な場所が、魂の聖域となる。

 大人になってもまだ、
“どこか人とちがっている”ことを自覚してしまった人たちの、
生きるための知恵、それがハロウィーン精神なのだ。