2014
10.25

以前、ハロウィーンで際限なく盛り上がるアメリカの地方で、
「これは宗教的な意味のない、楽しむためのお祭りだからね!」と
敬虔なバプチスト(プロテスタントの一派)の友人が言いました。

日頃は信仰厚き人々が、突然罰当たりな格好をする訳ですから、
異教徒の私に言い訳、ではなくて、念押しをしたのでしょう。
いやあ、申し訳ないくらいだけれど私達の場合、
聖誕祭ですら、楽しむ事しかしませんので。

あれから十年以上が経ち、今や日本のハロウィーンは、
まさしくアメリカ伝来のコワ楽しい秋のお楽しみとして定着し、
ビールやパチンコまでがハロウィーン仕様になっています。

先日から始まったTVの新ドラマの第一話でも、
仏教系男子高校の校長先生が言い放ちました。

「クリスマス会もハロウィーンも、
 フツーにやるし、フツーに盛り上がるっしょ?」

(『ごめんね青春!』脚本:宮藤官九郎 TBS系 日
曜夜九時)

一方、「ハロウマス(万聖節)」をきちんと祝うカトリックの地域では、
その前夜であるハロウィーンの過ごし方もアメリカとは異なるわけですが、
びっくりしたのが、フィリピン!

毎年一族が墓地に集まり夜を明かす。
還って来る死者の魂を慰めるため‥‥

と、ここまでだとなんともいえず厳粛ですが、
お墓には花や?燭や故人の好物をふんだんに供え、
親戚一同で一晩中おしゃべりに興じ、
墓地には屋台が並ぶ盛況振りなのだそうです。
夜は墓場で大宴会?

あれ?なんとなく親しみを感じますね。

なにしろ我が国でも国中の企業や店舗が休業し、
故郷に帰る人々で交通機関が大渋滞を引き起こす
年間二大ホリデイのうちのひとつが、
先祖の魂が家に戻ってくる時なのですから。

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賑やかだろうなあ、フィリピンのハロウィーン、
まるで盆とハロウィーンが一緒にきたようだ!

(ナルシア)

2014
10.24

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ねえ知っている?

カボチャたちの秘密ミーティングが

畑から出て跳ねながら、

ヤアヤアと行進しながら、

新月の暗い夜に

おこなわれていることを。

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そして集まっては

不気味にわらう練習やら

カボチャ教徒はどうあるべきか、

そんなことなどを

夜の明けるまで 詰めるのです

(マーズ)

2014
10.23

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1週間以上も旅に出ていた人生の季節が
懐かしまれるこのごろ。

イラストの黒いペン画から水彩の色が浮かんでくるような
高柳さんの旅本が、なぜかシィアルのところに
2冊あったので、1冊をもらい受けました。

イギリス湖水地方。
1泊2日でロンドンから訪ねた、夏のリゾート地。
ピーターラビット、ツバメ号とアマゾン号
湖と小さな町のかわいいお店…
なつかしさにキュッとなってしまいます。

食料雑貨店に売られていたハロウィーングッズが
帽子やホウキだったり。
ドクロマークの入ったアマゾン号の旗のスケッチは
ハロっぽいなと思ったり。

ああ、湖水地方を訪ねた〇年前、
ツバメ号とアマゾン号を読んでいたら
それと知ってカンチェンジュンガを
仰ぎ見ることができたのに。

コニストン村のメインストリートには
11月5日のガイ・フォークス・デイに向けて
おかしな顔の人形が座っているスケッチもあります。
その日の大焚き火と花火のお知らせが出ているかと思えば、
ハロウィーン仮装ダンスディスコのお知らせが
肉屋さんに貼ってあったりするのです。
「ハロウィーンもガイフォークスも、この村はとても似合いそうです。」と
高柳さんは書いています。

『イギリス湖水地方を訪ねて』
著者:高柳佐知子
河出書房新社1995

2014
10.22

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袋に入ったひとかたまりの綿菓子を
ちょちょいとちぎって形をととのえ、
頭のてっぺんに付け毛をして。

目と口は、海苔をチャキチャキ切りまして。

ほうっておくとしぼんでしまうので、
記念撮影はお早めにね。

(マーズ)

2014
10.21

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ただ目を付けただけなのに、
どうして目一杯ハロになってしまうんでしょう。

この毛虫モンスターの目は
十穀米のセットから選んだパーツを
使っています。
麦と、黒米かな。
ちょうど麦のまんなかの筋に
黒米がうまく乗りました。
接着剤はマヨネーズ。
ちょっと硬いけど、問題なく食べられます。

キャラ弁用の定番、ストローで丸くくり抜いたチーズへ
ゴマとか乗せてもいいですが、可愛くなりそう。
目は大きくて立体的な方がきっと、
ぎょっとしますよね。

ぎょっとさせてあげましょう。
ハロウィーンのいたずらは
なんということのないひと皿にも
魔法をかけてくれます。

(マーズ)

2014
10.20

10月ともなると、
新聞や雑誌でもハロウィーンの特集が組まれています。

10月7日(火)の読売新聞では
「手作りハロウィーン」で、
費用をあまりかけず簡単に作れる装飾品の紹介が。

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→ リース・テーブルマットの作り方(拡大できます)
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LEE11月号では、
見開き2ページで「エンジョイ、ハロウィン」
「お出かけ、パーティ、おうちデコ」のアイデアについて。

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→「楽しい、飾れる!ハロウィンの切り紙!」(拡大は、できません…)
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拡大コピーをして、切って、つるすだけで、
ハロの素敵なガーランドができます。

そして、
ハロウィーンは少女雑誌でも。
りぼん11月号の付録に注目!(さすがに購入はしてませんが…)
ハッピーハロウィン☆ステショセット
ハロウィーンのお菓子を模した
ボールペン、マーカー、メモ、消しゴム等6点セットです。

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→ 詳しくはこちら 
  りぼんわくわくステーション「今月のふろく」
  http://ribon.shueisha.co.jp/this/

手間暇かけなくても、
ちょこちょこっと、ハロウィーン気分を楽しめます。
(シィアル)

2014
10.19

それはずばり、
『ハロウィーンの夜』(著者:ヴァイオレット・ウィンズピア )です。
でも、原題は”By Love Bewiched”

ヒロインは幼くして両親をなくしたダイナ。
母親の遠縁で桁外れな資産家でもある
銀行家のジェイソン・デブレルに引き取られます。
物語は、この2人の「両」片思いの気持ちのすれ違いから、
ダイナが本当の愛に気づくまでの物語です。

2人の気持ちのすれ違いの発端がハロウィーンパーティの夜なので、
このタイトルになったのでしょう。

クリスマスイブ、母の日、ハロウィーンと年三回パーティを開くのがデブレル家のならわしだった。その年のハロウィーン・パーティーには、屋根裏部屋にあった、ジェイソンの祖母の形見の百姓娘の衣装を着るのをダイナは楽しみにしていた。ハロウィーンは魔法使いが出てきて浮かれ騒ぐ夜だから一種独特の奇怪さがあり、なおのことわくわくしていた。
『ハロウィーンの夜』

招かれた客人も趣向を凝らした衣装に仮面を付け、
楽団の演奏でダンスに興じていて、大がかりで華やかなパーティが開かれています。

ハロウィーンのシーンはこの冒頭だけですが、
30年前の1984年に書かれたこのロマンス小説では、
ロンドンで女の子が自分で働き、
自活していくことはなかなか大変で、
特にその頃は失業率も高くなり、
犯罪も増加していったというような世相も垣間見られます。

惜しみない愛を注ぎながらも言葉足らずのジェイソンと
未熟さ故に頑ななダイナ。

ハロウィーンの夜というのは、
互いの思いを受け入れることができない、
大きな壁であり、
その誤解を互いにどう乗り越えて愛を成就させていくのか。

無理矢理ハロウィーン観点であらすじを説明すると、
そんな風な物語です。

最後に、作者ヴァイオレット・ウィンズピアについて。
Violet Winspear (1928 – 1989)
ロマンス小説の草創期に活躍したイギリスの作家で、
1961~1987まで執筆活動を続け、70冊のロマンス小説を残しています。

第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。
amazon 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

amazonのヴァイオレット・ウィンズピアの解説を読んで、
たった1行なのですが、
「現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る」
この言葉そのものと、
何より、その思いで小説を書き続けたヴァイオレット・ウィンズピアに心を打たれました。

同じくイギリスの作家ベティ・ニールズ(1909 – 2001)が
「よいロマンス小説がない」ことを嘆く女性の声をきっかけに、
ロマンス小説の執筆を決意したというエピソードを思い出しました。

この2人はロマンス小説の作家ですが、
2人の執筆のきっかけには、ロマンス小説に限らず、
作家の使命を感じます。

本は人生に夢や輝きを与えてくれたり、
どんなに辛いときでもよりそい、ほのかに人生を照らしてくれます。

それは、そこには、そうありたいと願い執筆する、
作家の思いがあるからなのですね。
(シィアル)


『ハロウィーンの夜』
著 者:ヴァイオレット・ウィンズピア
訳 者:堤 祐子
出版社:ハーレクイン文庫(2009/10/1)